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水を飲まんと欲するものはその源を思え
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-恋水-

恋のために流す涙の意。
耳に心地よい響き。
自分の若い頃の感情が湧き出すような、そんな言葉。
 
生物学上でも『恋する乙女は美しい』という根拠が挙げられている。
瞳の中、いわゆる瞳孔がわずかに開き、瑞々しく輝いて見えるらしい。また、それは相手に対する好意によっても開くらしく赤子が母親の顔を見るだけでも数割ほど瞳孔が開くという結果もでているそうだ。
 
言われてみれば、恋に夢中になっている人を客観的に見ると、とてもきらきらしているかもしれない。
相手を見つめているときの明るい表情は他人が見ても
「ああ、この人は恋をしているのだな」とわかるから、面白い。
 
ただ、この言葉、実は万葉集で使われた「変水―おちみず―」(若返りの水)の誤写が始まりらしい。
 
  我が手本まかむと思はむますらをはをち水求め白髪生ひにたり
 
この歌の「をち水」が写し違えで・・・といえば、なんとも釈然としないでもないが、しかし「恋水」にと書き違えられたおかげとでもいうべきか。

その言葉が「恋ゆえに流れる涙」へと解釈を転換するあたり、日本語らしいと思えるから不思議だ。

俳句や詩を読むうちにまた、こんな言葉を捜し見つけられたら、それもまた格別な味わいを感じれるだろう。

時間をかけて一句一句、じっくりと噛み締めたいて読みたいと思う。
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